まだまだ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?春日井営業所の 一木邦彦です。水分補給はもちろんですが、食事にも気を付けて頂き、熱中症にはくれぐれもご注意いただければと思います。
さて、今回のブログの内容は弊社が標準的に使っている木材の魅力についてお伝えしたいと思います。

無垢のフローリングや木をそのまま使った壁は、多くの方が「新築のときが一番きれい」と思われるかもしれません。確かに、完成したばかりの木の家は真新しく、光を受けて輝いて見えます。けれども、本当に木の家の美しさが際立つのは、むしろ年月を重ねてからではないでしょうか。
床や柱の色が少しずつ変わっていくことを、「劣化」と感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。でも、それは決して“古びていく”ことではなく、木が呼吸し、暮らしに馴染みながら家族の時間とともに成長している証なのです。
◆木材が変化する理由
木は生きてきた証を宿す素材です。伐採された後も、木材は空気中の湿気や光、温度の変化と反応しながら表情を変えていきます。特に無垢材は、合板や化学的に加工された素材とは異なり、自然のままの質感を持つため、その変化はとても豊かです。
例えば、桧や杉は年月を経るごとに色が深まり、柔らかい木目がより際立ちます。明るい色合いだった床も、時間が経つと落ち着いた飴色に変わり、家全体がどこか温もりを帯びて感じられるようになります。


◆経年変化がもたらす魅力
こうした変化は、単なる見た目の違いにとどまりません。
■味わいが増す
新品の均一な美しさにはない、深みと表情が生まれます。木の家に住む人にしか味わえない特別な魅力です。
■愛着が深まる
小さな傷やシミも、子どもたちが走り回った日々や家族の団らんを思い出させる、かけがえのない記録になります。
■心地よさの向上
触れたときの滑らかさや艶が増し、時間とともに木はますます暮らしに馴染んでいきます。
◆住まい手の声
実際に木の家に暮らしている方のお家にお邪魔すると、こんな声をよく耳にします。
「木の色がいい色合いになってきましたね。若い時は白木の綺麗な色が好きでしたが、自分も年を重ねてくると飴色の深い色合いの方が落ち着いた空間になってきて、自分の年代に合っている気がしています」
こうした言葉に表れているように、木の経年変化は家族や住まい手と共に歩んだ時間そのもの。年月が経つほどに、その価値は増していきます。
◆メンテナンスと付き合い方
もちろん、より長く心地よく暮らすためには簡単なケアも大切です。
■日常はぎゅっと絞った雑巾や乾拭きで十分
■定期的に自然塗料を塗布すると、汚れが付きづらかったり艶や色合いが美しく保たれる
木は繊細な素材ですが、手をかけすぎなくても暮らしの中で十分に育ちます。むしろ、「変化を楽しみながら見守る」ことこそが最大のメンテナンスといえるでしょう。
木材の経年変化は「古くなる」ことではなく、「育っていく」こと。家族の歴史を刻みながら、唯一無二の住まいへと成長していきます。
住むほどに深まる味わいと、そこに宿る家族の思い出。木と共に時を重ねる暮らしは、きっとあなたにとってかけがえのない宝物になるはずです。
――木の家で、時を育てる暮らしを始めてみませんか。
春日井営業所 専務取締役 一木邦彦